シルバーレインのPC~更科薬斗のブログですよ~? ま~暇があれば見ればいいと思ったり。

アーユーオーライ?

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過去話その1

何はともあれ、見ろっ!





 強さとは何か?
 
 それが、俺、更科薬斗が生涯求めるべきテーマであろう。

 別に哲学家とか志望してないのであしからず。

 今は亡き祖父との誓いの為に『最強の戦士』を俺は目指している。

 ここで問題になってくるのが「何を以って最強と言うのか」

 戦いを繰り返して勝ち残れば最強なのだろうか?

 それとも、誰よりも多くのゴーストを屠ればいいのか?

 強さを求めるのが大本の目標ならば、今俺はその強さとは何かを知ることが近頃の目標だったりする。

 ああ、今思ってみればまったくもって面倒な約束をしちまったと考える。
 
 でも、そんな人生も悪くない。最近はそー考えているんだよね。

 この時点で普通の学生よりも悟っちゃってる俺なのデシタ。





「SilverRein 薬斗日記其の1」




●第零章~出会い~
 この日本は異形の怪物に蹂躙されている。そんな事を他人に話せば十中八九、感性を疑われるか、精神科の病院を紹介されるだろう。
 だが、この日本に住まう、極一部の……世界の真実を知っているものからすれば其れは常識以前の問題に変る。
 更科薬斗という少年も世界の真実を知る其の一人であった。
 薬斗は詠唱銀の弊害とでも言うべきゴーストを駆逐するものである。
 祖父から世界の真実を教えてもらい、ゴーストを殺す為の術を受け継いだ。
 祖父が死んでからは祖父の知人に預けられ、学校に通いながらゴースト退治を続ける日々が続いた。
 最近になって薬斗は己の目指す「最強」という目標に疑問をもっている。
 最強とは一体何を以ってすれば最強なのか……彼は今だそれをわからずに戦っていた。
 ゴーストを殺すという己の衝動と祖父の約束が彼を突き動かしているモノなのだが、それだけでは最強に至るには足りないと考え始めた。
 その要因となった戦いは薬斗にとっても己の人生の中で大きな転機になっただろう。
 そんな普通の青春とは程遠い悩みを抱えた少年は、祖父の知人「城崎厳高」に呼び出され、厳高が住んでいる屋敷赴いた。 
 16畳ほどの豪奢な和室に少年と初老の男性が向かい合って座っている。
 少年はオレンジの髪、紫の瞳と日本人らしからぬ髪と眼を持っていた。唯一あるとすれば、その肌だろう。
 顔立ちは端正なのだが、そのナンパな雰囲気のおかげで台無しである。実に清廉とした和室に合わない存在だ。

「遊び人」
 
 彼の普段を知る者は大体がこの印象を受ける。
 其の彼の向かいに禅として座っているのが城崎厳高である。
 齢60歳を過ぎてもその名前の通りの己にも人にも厳しそうな雰囲気は衰える事がなく、寧ろ威厳は増す一方だ。
 白髪交じりの短髪に鋭い鷹の様な目付き、彼が着ている紺と灰色の和服も似合う人に着られて服冥利に尽きるだろう。
 
「薬斗、実はだな……一つ、依頼を受けてもらいたい。もちろんゴースト関連のだ」

 厳高は外見からのイメージ通りの渋いダンディボイスで薬斗に呼び出した理由を語り始めた。

「ああ?んなの電話ですませりゃいいだろ?なんでわざわざ城崎のジイさんちに俺が来なきゃいけねーんだ~」

 何時もならば電話一本で依頼を済ますはずだ。目的地、敵の正体を伝えられればあとは殲滅をするだけ。

「ふむ、そうもいかなくてな。今回はお前と一緒にゴーストを滅してもらいたい人物が居る。その紹介をしなくてはならなくてな」

「へぇ~~一緒に……ってオイオイ!?マヂですか?本気と書いてマジ!?」

 思わず、立ち上がって大声で驚く。今まで完璧とは言わないが一人で依頼をこなしていたのだ。今更一緒にという事は前の仕事で不覚にも失敗した自分は役不足と認識されたのかと、不安が頭の中をよぎる。

「当たり前だ馬鹿者。そうでなければわざわざお前を此処に呼ばん。ん?どうした?珍しく神妙な顔をして」

「あ~~いや、なんつーか……」

 聞けない、自分がそんなに信頼できないのかと?
 別に他人に認めてもらえなくても心情的にはどうとも無いのだが、この城崎厳高に関しては違う。
 厳高はまだ若い薬斗に知り合いの孫という理由で贔屓して仕事を回している。
 この世界ではゴーストや能力者世界の真実を一般の人には知られてはならないと言う制約の大綱のようなものがある。
 厳高の依頼は世界に真実が露見しそうな証拠の後処理は此方でしなくていいという特典があるのだ。
 つまり、戦うだけしか能の無い薬斗にとっては厳高から信頼を失うという事は後の行動に大きな悪影響を及ぼす事になる。
 そして何よりも自分を預かってもらえている恩も感じている。

「……ほぅ、お前でも落ち込む事があるのだな。案ずるな、今回の件は新米の能力者のサポートのようなものだ」

「はあ!?俺が落ち込んでる!?んなわけねーデス……あん?ちょ、ちょい待ち!俺がサポートだと!?どーいうことだよ!ってきいてんのか、ジジイ!」

 図星を言い当てられて薬斗は抗議するが厳高は抗議を無視しながらまだまだ未熟な戦士をかわいいものだと思った。
 先ほどから部屋の外に待たせている人物に声を掛ける。いつまでも部屋の外で待機させるわけにもいかない。

「梓、入って来い」

 薬斗いやーは地獄耳、梓という女性の名前に薬斗は敏感に反応した。
 こんな時でも遊び人スキルは発揮されるらしい。グリンと障子へと顔を向ける。

「はい」

 部屋の中に入ってきたのは十代前半の女の子、それも薬斗の価値観から言うと美少女に分されるであろう顔立ちとスタイルを持っていた。
 艶のある腰まで伸びた髪、凛とした顔立ち、スタイルは同年代の平均かそれより上。
 雰囲気は何処かのお嬢様かと思うほどの気品。
 薬斗でなくともこの年頃の少年なら意識せずには居られないだろう。
 梓と呼ばれる女の子が薬斗の隣に座る……もちろん心と体の距離は開けて。厳高から薬斗の人となりを前もって聞いていたらしい。

「ぶはっ!何、この子といきゃいーの~爺さん!違うところにいっちゃうよ、おい?!」

 先ほどまでのナーバスな雰囲気はどこのその、薬斗の頭の中は色欲で一杯になっていた。梓もその異常なテンションに引いたのか、音を立てずに更に薬斗との間を空ける。

「薬斗……嬉しいのは分かるが少しはしゃぎ過ぎだとりあえずは座れ……すまんな、梓。ここに居る馬鹿者がお前のサポートに付く更科薬斗だ。見ての通りの男だが……まあ、何、腕に関してはお主らの年からすれば抜きん出ているだろうて」

 そう、事、ゴーストを殺す事にかけては薬斗程適任のモノは居ないと厳高は踏んでいる。彼の祖父も同じ戦士だったが、その強さは裏の世界でも類を見ない強さであった。
 この少年もそこまでとは行かずとも、その強さの片鱗は十分に見せている。

「いえ、城崎御前の心遣い、ありがたく思います」

 少女……梓は深々と頭を下げる。同年代の少女にしては礼儀正しいだろう。

「うはっ♪え~~っと……」

 そういえば姓を聞いていなかったと薬斗は口を閉じる。

「斉藤梓です。薬斗さん」

 梓は顔を上げて薬斗に向ける。髪と同じように瞳が綺麗だなと薬斗の梓に対する印象は右上がりの一方だった。

「ん、さっき爺さんが紹介したけど、俺は更科薬斗。よろしくね♪」

 薬斗はヘラヘラと軽い笑みを浮かべて梓に握手を求める。

「ええ、こちらこそ、よろしくお願いしますね、薬斗さん」

 梓も笑みで返しながら薬斗の手を握り返した。
 この時、薬斗は何か、強烈な敵意を叩き付けられている様な感覚に襲われた……彼は其の手の気配に敏感なのだがまさか厳高がそんな事を思うわけがなかろうし……
 となると残るあと一人しかいないのだが……
 目の前でにこやかに手を握っている少女がそんな事を考えるわけがない。何より初見でまさか嫌われるはずが無いだろう。
 これでも女子の人当たりと言うものにはそこそこの自信がある。学校では遊び人を公言しつつも女友達は多いのだ。
 
「薬斗さん?どうなされました?」

 一瞬考え込んでいたのか、梓が首を傾げている。ああ、そんな姿もかわいいな~と、どこまでいっても軽いこの男はもはや一生このままなのだろう。

「あ~いや、何でもないデスヨ?気のせい……だよな……」

 自分の感覚も鈍ったのか、不思議に思いながらもとりあえずは薬斗は気にしないことにした。

「そんじゃさ、爺さん。俺は梓ちゃんとどこにいきゃいいわけ?」

 梓と手を離し、薬斗は再び厳高に向き直る。先ほどのテンションの低さは無く、まるでイベントの前の子供のようにワクワクしている。
 よほど美少女と一緒に居られる事がうれしいのだろう。

「ふむ……さほど遠くではない。北関東のとある街だ。そこで怪奇な事件が頻発している」
 
 厳高曰く、その街では最近になって人が神隠しにあうようになったという。
 街の者達は、土地神の祟りだと街全体がピリピリとした雰囲気になっているらしい。
 警察も一応は捜査を行っているのだが、何分、証拠も現場からの手がかりも出てこずにお手上げ状態らしい。
 事件が厳高の耳に届いたのは城崎家の手の者が偶然街で事件の話を聞いたの事らしい。
 先見をもつ者からの話によれば、ゴーストの仕業だと言う話だ。しかし、まだ生まれたてなので、新米の梓に依頼を回したという事である。
 梓はいい所のお嬢様で、能力に目覚めたのはつい最近だが素質はあると厳高は彼女の成長に期待をしていた。
 しかし、いくら訓練をしているとは言えそこは実践を経験したことが無ければ素人と同じだ。
 そこで、薬斗にお鉢が回ってきたらしい。
 厳高にはもう一つ、目的があったのだがそれは薬斗が知る由もない。

「りょ~かい。んじゃちゃちゃっと行きますか♪」

「ええ、それでは……城崎御前、行ってまいります」

 両者ともに厳高に挨拶をして、城崎屋敷の広い廊下に出る。

「ん~さってと……目的地までは電車か。自費になんのかなぁ~」

 事件が起っているであろう街に思いを馳せながら歩く薬斗に梓が声を掛けた。

「あの、少しいいでしょうか?」

 振り向くと梓が真面目な顔をしてこちらを見つめていた。まさか、一目ぼれ!?即告白!?などと薬斗の脳内で妄想が広がっていたが、その幻想は木端微塵に打ち砕かれることになる。

「この度の依頼、あなたの手出しは無用です。私一人で遂行しますので」

「は?」

「城崎御前は私の事を考えての事だと思いますが……貴方の様な方に手伝ってもらうのは私としては不本意ですので」

「え」

 先ほどの柔らかな笑顔から一転、梓の顔には冷たい印象しかなかった。それはそれで可愛いなどと思ったのだが……薬斗は突然の豹変に思考が凍結してしまった。

「ですから、貴方は付いてくるだけで十分です。そうすれば御前の顔も立てられましょう……そうそう、私、言い忘れていたことがあるのですが……」

 梓はありったけの嫌悪を込めて薬斗に言い放つ。

「私、貴方のような軽い男性は吐き気がするほど嫌いなんです。ですから半径3m以内に近づかないでくださいね?」

 口調は先程より柔らかになったが、言動はもはや薬斗を人として見ていないレベルだ。

「え……え?えええええええええええ?!」

 こうして更科薬斗は斉藤梓という少女と邂逅した。
 イキナリの拒絶宣言から今だ立ち直らない彼に明るい未来はあるのだろうか?
 


 少年はこの事件で知ることになる。
 自分の強さの意味を。
 進むべき道を。
 それはまだ、先のお話……








【あとがきっぽいもの】

どうも、懲りずにまーた小説を書いた更科PLです。
薬斗が求める強さの形とは一体どんなものなのか、私自身もそれを知りたくて、また筆を執りました。
仕事との折り合いがありますので早いペースでは更新できませんが、稚拙な小説に付き合ってもらえれば幸いです。
あとは此処が見づらい、ここがおもしろかったなどの感想をいただけると非常にありがたいです。
城崎厳高や斉藤梓に関しては完璧なオリジナルですので、薬斗の銀誓館生活には関わりません。つまり、これは薬斗がまだ銀誓館に入学する前のお話ですね。
テーマを具体的に持って書いているつもりなので、それに気付いて貰えると非常に作家冥利に尽きます。
それでは、次はいつ此処で会えるか分かりませんが末永い目で見てください。
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プロフィール

更科薬斗

Author:更科薬斗
(SilverReinPC)
自称、戦士兼遊び人。
ぷらぷらと全国をゴースト滅殺の為に旅をしていた経歴を持つ。
ちなみに女の子大好きでオープンエロ。常時セクハラ生物。
でも、女の子には優しいと色々矛盾。
戦士としては正に「狂戦士」
戦う事を誓い、生きている限り戦い続ける宿命を背負う。
それが彼の存在理由でもある。

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